サンバイオの750万株のMSワラントが昨日終わった。そのことも好感されてか今日の終値は、123円上がり1304円。14.5%の希薄化は決して軽いものではないが、3月に始まって7月に終わったのは体感的には早かった。1000円割っていく恐れも感じながら、いいところで買い増しできたのは良かった。約123億円調達を予定した本ワラントにおいて、結果いくらの調達ができたのか、発表を待つ。 3月に承認申請がされているので、早いもので再来月9月には承認を迎える。このまま弾みが付くことを願う。 

サンバイオの直近増資は、ここ近年で2回あった。1回目は、TBIのP2主要評価項目達成7ヶ月前の2018年3月20日にあった突然のMSワラント(8%希薄化、50億円獲得)。2回目は、2019年5月の海外募集による新株式発行200万株(4%希薄化、70億円獲得)。

この2回目の増資は、その4ヶ月後に獲得した米国RMAT指定獲得のために、急ぎ足で行ったと思っている。米国BT制度を用いた承認取得の実情について、早期承認取得のカギはプロセス開発であることをRocheの担当者が述べていたことがあるからだ。製造プロセス構築の資金も姿勢も無くして、米国当局はRMAT指定を下さないという風に考える。ちなみにこの時の増資理由は、「量産化能力の向上及び安定供給体制を確保するための製造委託企業の複線化を図る」だった。米国当局へのファイティングポーズとしては十分だったのかもしれない。

今回の増資は、承認申請を絡めての増資でタイミング的にはここなのだと思うが、一方、割と駆け足的に完了まで持っていったので、新たなスキームの出現を夢見ている。8月いっぱいを使っての完了ぐらいでも良かったのに、最後は(7月は)あれよあれよと240万株をたったの13日間で消化してしまった。具体的には、米国での大型提携を夢見る。あるいは、米国での大きな躍進を夢見る。

また、2022.7.01の生産部長に中田圭三氏就任IRも夢のあるIRである。長年在籍されていた生産部長の津村治彦さんは、ご定年だろうか? 津村さんは協和発酵キリン株式会社のご出身ということで、同じく麒麟グループご出身の森社長の繋がりだと勝手に思っていたが、今回の中田さんは、またしても参天製薬ご出身で、辻村副社長の繋がりだと伺える。参天製薬からの引き抜きの多さには目を見張るものがあるが、それだけ辻村副社長の魅力もあるのだろう。(辻村社長を口説いた森社長もナイス)

新たな体制も整い、増資も終え、承認を控える今は、悪材料出尽くしで、9月までは上り基調だろうか。日頃の株価はほぼ気にならないくらいゆったりと構えている。止まらない円安(今日現在1ドル138.9円)や、岸田政権の投資促進政策などは、サンバイオにとって追い風になる。ワラント終了をもって今からのサンバイオの爆発的躍進を夢見ている!
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