7unnamed
新型コロナウイルスによる世界的な混乱により、サンバイオの株価はまさかの1500円以下をウロウロ。日銀のETF大量買いに支えられたまさかの日経平均20000円辺りウロウロを複雑に受け止めながら、サンバイオの正当な評価=製薬企業への脱皮を心待ちにする毎日。この春、以下の3つの比較的大きなイベントがあったのにも関わらず、根本的な株価上昇要因にはつながらず、少し退屈しながらも、今が力を貯める静かな時期かと思って、静かに見守る毎日。

①3月31日Ocumensionとの提携
中華企業ということもあって、よくわからないけれど、脳疾患での価値最大化をめざす中での眼科疾患での提携はお見事だと思う。
Ocumensionの費用負担で眼科疾患の研究を進めながら、後々脳疾患でも提携。その頃には中国全土における流通・管理・販売網ができ上がっているというのがベストシナリオだろうか。

②4月20日(IRはこの日で、実際は4月17日)STROKEP2bの解析結果開示
もっと詳細データを見ないと分からないけれど、TBIのP2とSTROKEのP2bの違いが「有りすぎて」笑えるレベルだった。ここまで如実だと、その理由に興味がわくことと、中途半端な薬効うんくんの話ではないことに安心さえした。何か「原因」があることが確定。この「原因」がP3で出ていたらそれこそおしまいで、探索的なP2でこう言った結果が出たことは、ある意味製薬上は幸運では無いだろうか。ここまで如実なので、SB623の運搬や溶解の失敗か、そもそもの慢性期脳梗塞と外傷性脳損傷の病理の違いかなどとしか思えない。ちなみに、TBIのP2とSTORKEのP2bのCMOは同じということも心強い。

③4月28日株主総会(新型コロナウイルスの影響で規模縮小)
 ネット上で、参加された方からのいくらか情報が上がっていてありがたい。大きく目を引くような情報はなかった様子だけれど、ちょっと目を引いたのが以下の情報。

Q:SB623について、前回の臨床試験は良好だったのに、今回の臨床試験が芳しくなかったのはなぜか?
A:詳細を言ってしまうと、当社のノウハウまで言及しないといけない。そのため、そこまでは言えない。だが、前回と今回の差に、患者の症状の程度や背景に差があった。その点を踏まえて次の臨床を行なえば勝算があると考えている。

(blog「ノーインベストメント・ノーライフ」より。http://blog.livedoor.jp/majo2/archives/52113933.html

「患者の症状の程度や背景に差があった。」というのは、本ブログ1月12日の記事に書いた
・発症してから長い人も組み入れ。(60ヶ月→90ヶ月に延長)
・「リハビリによる改善がないこと」の規定を削除。
・mRS2(比較的軽度)も包含。
・理学療法の継続を推奨。
のことだろうか。

北海道大学の川堀先生のこの募集(http://www.huhp.hokudai.ac.jp/hotnews/files/00002700/00002731/019-0217.pdfから、storke試験の失敗原因=投与部位という推測も立っていたけれど、「投与部位」というよりは、 患者の症状の程度や背景に差があった。」ことが主要因だと思われるということだろうか。このことから、やはり多くの方が推測されているように、STROKEP2bの失敗は「プロトコールの失敗」だということだろうか。だとしたら、とても未来が明るくなる。(適応患者様の範囲が絞られてしまう&市場規模が若干縮小するというデメリットがあるが、プロトコール改編で治験は成功するということ。) 


この春、大きな進展情報はないが、肝はTBIの国内申請が予定通り1月末日までにできるかが目下の最重要課題。3月の決算説明会で詳細な進捗状況をセクターごとに出してきているので、次回6月の第一四半期決算説明会で、この進捗状況がどれぐらい進んでいるかは、大注目。厳しくいうと、1月の申請のためには、3月より1/4=25%は進捗していなければならない。直近の株価上昇につながる確実なカタリストは、ここだろうか。






株主通信で「ロゴとサイトリニューアル」の意義が書かれていた。


・ロゴの下部に「Pioneering Regenerative Medicine」というメッセージを加えました。これは、困難に直面する患者さま、ご家族の皆様に貢献できるよう、再生細胞薬という新しい分野の新薬開発に取り組むサンバイオを表しています。
 

・2019年7月に「再生医療等製品製造販売業 許可」を取得したことを機に、製薬企業として適切な情報を多くの関係者に分かりやすく伝えたいという思いから、ウェブサイトをリニューアルしました。

上記2点から「製薬企業」へなろうとしている本気度が垣間見える気がする。合わせて、総会資料から、人員の増加(前年比49名増加。)も、本気度がうかがえる。

若干退屈な状況だけれど、水面下では着実に製薬企業への脱皮に尽力しているであろうサンバイオ。静かな今だからこそ、心静かに見守りたい。